Coaching the Core through the Sports Education


by sportssmart

疲れのあとの心地よさ。本当の強さとは

東京は大雪の後の雪景色。
温暖な南房総の外れから仕事先に向かう電車の車窓に見える景色がどんどん白くなっていきます。
都内は雪国の朝を思わせるくらいに「冬」を感じさせます。
雪国育ちでスキーを専門にする私としてはなんとなくホッとする時間でした。

グランドは一面真っ白。
子供のころは、こんな雪でも、真っ白なグランドでラグビーやサッカーに興じたものですが東京ではそうはいかないものです。
濡れること汚れることの方が心配の先で、この広いグランドで雪まみれ泥まみれになってぶつかり合う若いエネルギーの発露を喜びとはしないようです。

そんなことで、今日は俄かに柔道場でレスボールという、レスリングとラグビーをミックスしたようなゲームを楽しみました。
普段、これほどまでに、何でもありに暴れることが許されていない環境にある子供達は動物の本能を本能的に感じたかのように絡み合い奪い合い倒しあい、くんずほぐれつの喜びようでした。

なんでもありの乱暴(?)が許される遊びの中に、真剣にやる、やってもいいけどやり過ぎない一人一人の心の中にある、ルールにないルール、がちゃんと働いて、やりすぎる子供はいません。

それでも、だれがみても、「あれはひどいよ」というほどの煽ちあがりようで見境がつかなくなるこどももちらほら現れます。
遊びの経験の少ない、「よい子」に育てられてしまった本当は「弱い・悪い」子供達。
弱虫だらけの子供の中で、自分の強さも自分の限界も知らない感じないまま、頭の中だけが膨らんでいく
現代の子供達。

とことん闘って、くたくたになって、相手の強さを知り、自分の弱さや相手の弱さ強さを体ごと認めることができて、相手を認め、相手への敬意・容認・許容とつながっていくのでしょうが、今の子供達には思いっきりケンカ(?)することも許されません。
雪が降れば見せかけの雪遊びで直ぐに家の中に、闘いといえば受験競争
目指すところといえばいい会社への就職・・・・淋しい限りです。

こんな子供達に本当の強さを身に着けてもらいたくて出前授業を届けています・・・。
(本との強さってやつは見せ掛けの力のことではではなくもっと他にあると思っていますが、ここでは省略します)

きょうは、レスボールの後にあまりの興奮が冷めやらない状況で、(暴走して自分をコントロールできなくなる状態)暴れているので、
「先生と柔道しよう」と水先を向けると誰もかかってきません。
(私は身長165cm足らずの子供より小さなお爺さんなのですが‥・・?)
普段から言うことを聞かないわがまま勝手な子供が何人かいるので、周りへの示しのためにも機会があったらねじ伏せてやろうと考えていたのでいい機会です。
そうしたら、普段から弱くてみんなにいじめられているような、おもちゃにされているような子供を、みんなが押し出してくるのです。
私は「○○くんはそんなに強くないのは知ってる。なら、きみとやろう」と向けると普段は好き勝手に威張りくさっている体格のいい子でさえもみんな逃げるのです。

勝ち目がない(と勝手に決め込んだ)相手や、自分より強い者には向かっていかない、弱い者、勝てる者(確実に勝てると確信のもてる相手)にはいい気になって強がりをする。
ここに性根の弱い人間のいじめの構造が潜んでいるのです。
(これは、都内の中堅進学校での一風景のことです。)

そこで、ひとりふたりの子供を相手にして片付けている間に、我も我もと次から次に挑みかかってくる者が現れました。
体と体を触れ合わせている私との取り組みが余程楽しそうに、魅力的に感じたのでしょう?
投げられるのだけれど負けるのだけれど、勝てないのだけれど、先生を投げ飛ばしたい、やっつけたい、先生と柔道したい、先生に触れたい触れられたいという子供がいっぱいになってきました。
私の周りには子供達が群がってきます。
次から次と投げ飛ばし(軽く、怪我しない程度にのことですが・・)、
さぁ終わり! けじめをつけて、並んで話を聞いて・・・・といつもの授業に入りました。

いつもはけじめもなく、並ぶこともままならない子供達なのですが、
存分にエネルギーを発散した子供達はいつもになく、はっきりしたメリハリのある行動と元気な挨拶をして柔道場を去っていきました。

いまの子供達に不足しているもの・・・・
いちいち口で説明するにはあまりにも忌々しい現象なので省略しますが・・・
今こそ、この不足を補うことが求められているような気がします。

今日は朝から大都会東京に降った雪のことがあったり、
絶好の雪のグランドよりも汚れやグランド整備を気にする「もの大事」の教育現場(どこの学校現場にも同じような感覚がみられますが)の情けなさや、
本当の強さを知らない子供達の生意気弱虫加減を垣間見た一日でした。

それでも、なぜか気持ちいいのは、
なぜかと言えば・・・・・・
子供達と柔道して、生身の体で直にぶつかり合って、強さの裏づけに認め合いがあることを身をもって感じてもらえた時間をもてたことが嬉しく思うからです。

組み合って投げ飛ばされた後の子供達は、もういっかい、もう1回とかかってきて投げられるのを喜んでいるのです。まるで3歳児位と同じです。
この、本能の喜びと無理矢理仕込まれる知育のバランスが どこか狂っているような気がしてなりません。

そんなことに気付かないで「教える」ことが「教育」と錯覚している日本の教育システムと風潮を思うと残念至極です。

きょうは雪。
思いもかけない子供達との柔道で求めていた生身のふれあいができ、気付いたことがこんなことです。

そして、久々の柔道で、まだまだ現役のこの体と技の切れに気持ちよさを感じる1日の終わりです。
                                            
                                                             :松風院
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by sportssmart | 2011-02-15 23:54 | 出前授業 | Comments(0)